言葉で変わる ご機嫌は「ありがとう」から

青いカーネーション 言の葉のもと

普段、どんな言葉を口にしていますか?
私は子どもの頃から、あまりきれいな言葉づかいではありませんでした。言葉づかいが粗いというか、少し口が悪いというか…。

ある時ふと思ったんです。
「この人、素敵だな」と感じる人や、「成功されているなぁ」と思う人の話し方って、言葉がとても丁寧で、やさしくて、やわらかい。聞いていて心地がいいんですよね。
そのとき、「発する言葉って、とても大事なものかもしれない」と気づきました。

言霊って?

「言霊(ことだま)」って聞いたことはありますか?
言葉には不思議な力(霊力)が宿り、発することでその内容が現実になるともいわれています。
「願いは口にした方がいい」「誰かに話すと実現しやすい」といった話もよく聞きますよね。
それは、言葉にすることで引き寄せの力が働く、ということなのかもしれません。

私自身は、昔は「言霊」なんて信じていませんでした。
「言葉だけで人生が変わるわけがない。行動するから変わるんだ」と思っていたんです。
そう、当時の私は「ただ言葉を発するだけじゃ意味がない」と思っていたんですね。

言うだけでも変わる

人生の中で、つらいことが重なった時期がありました。
気持ちはいつも後ろ向きで、見聞きするすべてのことに対して否定的。ひねくれ者で、素直さなんて皆無だったと思います。

理不尽に感じること、うまくいかない現実に対して、ふと
「この状態がずっと続くの? 死ぬまでいいことなんてないの?」
そんなふうに思ったこともありました。

そのとき、新聞や本でよく目に入るようになった言葉がありました。
「絶対よくなると信じること」
「どんなことにも“ありがとう”と言うこと」などです。

でも当時の私は、「いいことなんて何もないのに、“ありがとう”なんて言えるわけがない」と、やはり否定的でした。

半信半疑で「ありがとう」をつぶやいてみた

とはいえ、ここで“ひねくれ者根性”が発揮されます。
「よし、“ありがとう”って言うだけじゃ変わらないってことを、証明してやろう!」と。

それから毎日、最低1回は心の中で「ありがとう」とつぶやくと決めました。
朝起きて、「起きられた。ありがとう」
外に出て、「いい天気。ありがとう」
——そんなふうに、心の中で唱えてみたんです。

そのうち自然と、声に出すようになりました。
人に何かしてもらったとき、それまでは「すみません」と言っていたのを、「ありがとう」に変えてみました。すると、相手の方がニッコリ笑ってくれることが増えたんです。

「ありがとう」って言われて嫌な気分になる人って、ほとんどいないんですね。
むしろ喜ばれるなら、言ってみよう。タダだし。(←ここ大事。by 大阪人)

こうして私は、「ありがとう」の言葉で、まんまと変わっていったのです。

言葉の変化 気持ちの変化

「ありがとう」が口癖のようになってきたころ、少しずつ言葉づかいそのものにも丁寧さを意識するようになりました。
冒頭でも書いたように、「素敵な人は言葉づかいが丁寧」という気づきがきっかけでした。

思い返せば、何でも否定的に見ていたころの私は、周囲にずいぶん不快な思いをさせていたかもしれません。
「でも」「だって」「いや、そんなこと」といった否定語を真っ先に使っていたのを、意識してやめてみたんです。
まずは相手の言葉を受け止めよう。そう思えるようになったことも、大きな変化でした。

それが周囲にとって良い変化だったかどうかはわかりませんが、少なくとも自分自身が否定的になることは減り、心が少し穏やかになっていきました。

自分の言葉は、自分に返ってくる

ポジティブな言葉を発していると、自然とご機嫌な日常が増えていく。
逆に、ネガティブな言葉ばかりを発していると、嫌な気分の日常が増える。

もしかしたら、昔の私は自分の言葉で不運を引き寄せていたのかもしれません。
「ありがとう」という言葉を発するようになって、引き寄せるものが変わってきたのです。

これが、「言葉を発すること」の力、なんですね。言霊って、すごい。

変化はすぐに目に見えるものではありませんが、ちゃんとやってきます。
自分が続けることで、きっと実感できる日がきます。
1年後、5年後、10年後の自分が、ご機嫌で過ごせていますように。

最後に、私の好きな名言を一つ。

マザー・テレサ(貧困や苦しみに寄り添い続けた、世界的に知られる慈善活動家)の有名な言葉で締めくくります。

青いネモフィラの花畑

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